2016-09-17 ひのひ 詩 一度は見捨てた自分を どんな顔して拾ってやればいいか 考えていた、手のひらのうえ に乗せたようで、ずっと 手のひらのうえで 踊っているさみしげな残照 追いかける影のなまえを いつもより丁寧になぞった 口に出しても答えてくれるわけじゃないが それでも必要だとおもえたから すべての謎がとけるころには あとかたもなく焼けてしまっても 熾火のような愚かさで ぼくは、きみに、話しかけたい 帰る方向とはちがっても ぼくは、きみに、話しかけたい