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キクチミョンサ的

「なれのはて」ということばがよく似合う、ちいさなぼくのプライドだよ

浮かむ瀬

それなりにすきなひとと

それなりにすてきな夜を過ごして

一日を無為に終えたと感じてしまった

 

話の流れにひっかかってばかりのぼくは

暗渠から夜空を見上げるふりをして

星をひとつもみつけられなかった

立つ瀬がなければ浮かべばいい、なんてただの繰り言

 

どうしてだろう

あんなに乾いていたひとが

いま

サンズイにもどれない

涙のほとりで溺れている

けど、

小指には糸

 

わらえないな、

ただの現実がすばらしい思い出を超えてゆくなんて

すこしばかり静かになった暮らしのなかで

精一杯

 

活きたり死んだりしよう?

 

齢を経るたび

世界はどんどん小さく狭く近くなってゆく

ふくらんだ想像 しぼんだ幻想 どこかへやっちまった妄想

ぼくが世界へそそぐまなざしも

抱かれ方も変わってきた

最近じゃもっぱら

死にたくない諦めたくない潔くない生き方でも塗りつぶしたい

身の丈ぶんの地図でいいんだ

 

「人として最低だ」

それがどうした

ぼくの頭は北へ 胴体は中央 脚は南へ

向いている、そして流れる

誰を傷つけても誰を疎外しても誰を否定しても

なつかしい鴨川のにおいのなかを

血液がめぐるように

浮かんでも

沈んだとしても

もはや後悔はない

 

知らないことを知りたい

たとえばあなたの

語られなかった未来を知りたい

聞こえなかった声が聴きたい、聴きたい

 

ぼくら友だちじゃなくても

どこかちょっとだけ似たようなすがたで

会いたい、会いたい、会いたい

どうしてだか

会いたい