キクチミョンサ的

「なれのはて」ということばがよく似合う、ちいさなぼくのプライドだよ

今夜のぶんだけワインを買って

今夜のぶんだけワインを買って

うちへ帰りたい

きみに仮借した表現でいえば

69本は余裕があるけど

そういうことじゃない

 

点滅する光の端と端をぐっと握って

無理やりむすんでしまえるような

最後の合言葉

ほんとうに聞こえなかった

王様は星座をつくり

ぼくは地上で酔いつぶれる

 

今夜のぶんだけワインを買って

うちに帰りたい

うっかり

回収日をまちがえて

ゴミに出した

気持ちみたいな澱が増えた

 

あしたの朝

うっかり

となりでねむっていたら

手をつないでいようね

ちがう血と血の輪郭がすこし

馴染むように

 

王様の星座は消えて

ぼくは地上で酔いつぶれている