キクチミョンサ的

「なれのはて」ということばがよく似合う、ちいさなぼくのプライドだよ

流れよわが涙、と霊能者は言った

体調をくずしてお酒ものまず、三食きちんと食べ、服薬し、ごろごろしていた。

 

台風とともにきのう突然居候までやってきた。掛け布団を持って。

そんな1日半を経て今朝起きるとなんだかもういつものバカオロカキクチ節が出て、「体調?知らない子ですね」となり、焼酎をあおりながら掃除、洗濯、そしてスーパーへゆき、自分のための朝昼兼用のごはんをつくった。

居候はわたしが寝入りばなだったゆうべ18時くらいからどこかへ出かけたっきり、いまだに帰ってこないので、「自炊派」という奴のために肉や野菜や加工食品はじめ一通りそろえ、バスタオル類なども盛大に洗う。基本的にチョロい。家賃は1ヶ月あたりハイライトメンソール1カートンである。愛みたいなものでできている。

 

さておき。

そんな1日半のあいだにポカリと生姜のど飴とパブロンだけが友だち(愛と勇気より多い)、布団にもぐるチョウチンアンコウと化したわたしはひさびさに本腰を入れて直近のG国(人狼BBS)のログ読みをしていた。

 

ところが、おどろいたね。

実際に自分もここしばらく体験していたのだが、G国おける霊潜伏ブームがおもいのほか巻き起こっていた。

霊潜伏といっても色々あって、少人数村では珍しくない、または鉄板の戦法といえる。ただ、フルメン(16人村)ないしそれに準ずる場合でもやたらと推すひとたちがいて、それも霊潜伏教徒というわけではなさそうだ(※人狼界には「霊ロラ教」「斑吊り教」など多種多様な宗教があるのです)。

これが自然な流れなのか判じ得ないけれど、なにかあるぞこれは。とおもった。トリ頭で暫時考えた。魚になったりトリになったりまったく忙しいな。

 

しかし、結局のところFO派(フルオープン=1dから占い師と霊能者を開ける=カミングアウトさせる進行)が相対的に減ってきたか、新規参加・流入勢(どうしても初手、第一声は様子見で占・非占COになりがち)が増えたか、「直近の村がこんなかんじだったから乗ろう」といった空気なのではないか、という結論に落ち着いた。

しかしよく考えたらそういうトレンドって2~3ヶ月タームではたしかにこれまでもありましたね。

わたしはFO教徒…までいかずとも在家信者くらいなので、わかるとは言えないが、わかってくれとも言えぬ。実際FOにしたって人狼ゲームの歴史的には新宗教みたいなものである。

 

霊能者はたいそう孤独な役職である。

確霊すればすればで半ば強制的にまとめをやらされ胃を痛めざるをえず(なぜならば1d時点では確定村側が他に出ることはない。対面だと事故で1-1とかもそこそこありますが)、複霊なら粛々とロラされるのを待つ、「ボロ雑巾」とも呼ばれるポジション。

なので「村PL(プレイヤー)」「狼PL」あるいは「狩PL」などというのはあっても、「霊大好き!!たーのしーい!!」そんな声はまず聞いたためしがない。たいていのひとは深夜台所でしじみのお味噌汁などつくりながらため息を漏らしているはずなのだ。

そう考えると、すくなくとも2dが終わるまでそういったプレッシャーなく、純灰としてゲームをたのしむ(たのしんでもらう)うえでは霊潜伏は(これは戦略の話ではなく、感情論です)悪くはない、とおもう。

 

しかし、これが、けっこうな割合で透ける。

霊潜伏のメリットのひとつに、たとえば「占い師が3COなら狩人は2dの護衛先が減る」があり、もし複霊になれば役職者5人中3人が人外なためロラってLWを見つければいい(なのでほぼ現れない陣形・確霊前提)というのがあり、それはとても大きなものなのだけれど、裏を返せば、2d襲撃先で潜伏霊ピン抜きされての乗っ取りという危険性がある。

単純に人数からの比率でいえばその可能性は低めとはいえ、初級者、あるいは中級者でも霊という役職もしくは霊潜伏に慣れていないと2日間もあれば透けることは少なくないのですね。クローンでの霊聖(霊共・霊鳴)ギドラにも言えることだけれど、このあたりは「宗教のひとが自宅に押しかけ布教にきたら、知識と文化水準の差がものをいう」by司馬遼太郎理論(ざっくり、相手より自分が強ければ恐るるにたらない。論破できる)かもしれない。

さらにいえば万が一1d占いに被弾してしまうと基本回避COとなるけれど、FOよりややこしくなる。あまりよい言い方ではないけれど「1日の推理、考察、議論が無駄になった」感を村に与えてしまうわけだから。

加えて潜伏霊が立会不可能、または接続環境に不安があった場合そもそも2d遺言(+α)がハマらない。

 

そういう点を掬うと、ある程度参加メンバー(のスキルや経験)がわかっている再戦村や身内村はともかく、現行のG国で、そのレギュレーションで霊潜伏を推すのは、なかなか難しいのではないか、とわたしはおもうのだった。

もっとも、かつて流行った「狼の沈黙時間」(1d夜明けに10~30分程度、全員表ログで発言せず、人狼に相談する余裕を与える。クローンからの輸入かしら)はプロで申し合わせもできるけれど、こちらはメタ推理を誘発しかねない、かなりデリケートな問題なので、事前の談合はあまり現実的ではなさそうである。

 

わたしは初参戦が2015年9月のG10編成、つまり「~に黒を出す占い師ではない」のやつだったので、やはり経験の少ないPLがどこかにいるかもしれない、ということを鑑みると、なるべくフルメン=FOでいきたいなあ、などとおもうのです。

「3年ROMれ」世代ではあったのだけど(あれ?1年だっけ?)、自分はそれを愚直に、すくなくとも人狼に関しては遂行したものの、結局10の実戦>3年ROMという実感があるので、よけいに。

そういう意味ではFOは中堅~ベテランには歯がゆいかもしれないけれど、特殊編成や特殊レギュのあるクローンは別として、ベーシックたるG国ならそれがいいんじゃないかしら、と愚考する最近です。

 

涙あまいかしょっぱいか。