キクチミョンサ的

「なれのはて」ということばがよく似合う、ちいさなぼくのプライドだよ

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

忘れたころにかえってくるよ

腕を切らなくするのが ずいぶんとうまくなった 彼女の シャンプーの においの横でねむる ひっかき傷がふさがるくらいのあいだ 夜と朝を交換した気分で うすい耳たぶを噛んだ おもったよりしょっぱかった 懐かしい、以外どこかへ出かけていって 戸惑ってしま…

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さみしい、のかたちに 折り重なって死んでゆく ひとりごとのなかに わたしと似た顔をみつけた タイムラインの流れにそって 点々と血が湾曲している スワイプ、画面越しの愛撫 暗がりでしか光らない祈りもある そのうち屍が増えすぎて さみしい、はずいぶん崩…

独特の孤独

でろでろである。バック・トゥ・ザ・フューネラル。 ステータスのほとんどは墓石流死間飛車に振っておりますキクチです、こんばんは。盤上のストロベリー・フィールズ。誰だポーン埋めたの。ちがったポールだ。 どれくらいでろでろかというと、という話を、…

今夜のぶんだけワインを買って

今夜のぶんだけワインを買って うちへ帰りたい きみに仮借した表現でいえば 69本は余裕があるけど そういうことじゃない 点滅する光の端と端をぐっと握って 無理やりむすんでしまえるような 最後の合言葉 ほんとうに聞こえなかった 王様は星座をつくり ぼく…

詩のはなし、すこし

「どうやったら詩がうまくなりますか」 よく聞く質問です。 そもそも詩なんて書いてる時点で、そして「うまくなりたい」なんておもうならまして、彼氏彼女には愛ある「キチガイ」という称号をおくりたい。いや、これ、皮肉でもなんでもなくって。御同行、沼…

「Lucky」

ゆうべはうどんを食べて寝た、と書いた「ゆうべ」がおとといのことならば、ゆうべは漬け物を食べて寝た。つぶれた。べっぴんさんを相手にキスもできなかった(したかもしれない)。 つまり記憶がない。記憶がない、ということは、記憶がないということを記憶…

うどんバラード

ゆうべはうどんを食べて寝た。 清志郎ならクルマの中で、あの娘と手をつないでいるのだろう。 わたしは「なんかよくわかんないけどダウナーだぞ、ついでに胃も痛いかもしれないぞ」という悪い予感のかけらと手をつないでしまったので、おとなしくノバミンを…

Fugee(The Score)

藤井、という名前の知り合いがなんとひとりもいないことに気づいて愕然とした。愕然。声に出して読みたい日本語。 正確にはひとりだけいるのだが、そいつはちょっと頭がスウィーティで、向井秀徳にあこがれるあまり自分の恋人やバンドメンバーに「向井」と呼…

携帯するわたし

先月、人生ではじめてスマートフォンというものを買った。 わたしはいまだにメールアドレスがvodafoneであることから容易に類推できるように超のつく保守系タカ派ガラケー詩人だったうえ、去年の秋から不携帯な(くした)のだが、ここしばらく、血を吐いたり…

悪魔がきたりてぴーひゃらら

kntr.world-scape.net 先日、うさんくさそうな音楽業界のひとが「10人も動員できないバンドマンは辞めるべきだ」的なアオリのブログ記事をアップしていた。そのひとのプロフィールやふだんの発言があまりにうさんくさそうなのが原因なのか、炎上商法狙い見え…

自分の感受性くらい

詩人です、と自己紹介すると「感受性が強いんでしょう?」「感性が豊かなんですね」などと返されることが多い。どれくらい多いかといえば雨の夜にセンチメンタルになっちまう男の数くらいさベイブ。適当にいいました。 個人的には、まったくそんなことないん…