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キクチミョンサ的

「なれのはて」ということばがよく似合う、ちいさなぼくのプライドだよ

静かに暮らすんだ

望めばどうとでもなるようなことばかりだな

秋の小径、きみとはちがうふうに呼びたかった帰り道

できるだけ呼吸を減らすため煙草で口をふさぐ

ああ

 

無邪気な暴力を、その先にあるはずの虚無を

知りたいんだ

 

駅前、安っぽい油とスパイスのにおい、そこかしこにこぼれている笑顔を断固として疑った、こころが素直でもそのこころ自体はぼくのものじゃない、速度がちがう、隔壁があるなまだちょっとこの街とは、知ったふりをしない、ささやかな夕暮れインマイヘッド、清冽な欲望を汲もうとする、けれど一秒先に足をとられて

 

つまんない映画でも観に行きたい気分さ

 

最後まで逃げ切れないならせめて

追いつかれるまでは

ふたりじゃなくたっていい

ひとりでなくてもいい

どうってことない家を借りて

静かに暮らすんだ

 

望めば与えられるようなことばかりだな

炭酸の抜けたサイダー、ぬるい愛と情にひたした

くちびるごしのメンソールちょっと苦いだけで味はしなかった

なあ

 

つまんない映画の感想を言い合うのはよして

ビールでも飲もうぜ

 

どこかしら遠吠えのような声が聞こえたらそれは

最後まで逃げ切ることを諦めたぼくのうただよ